本文へスキップ

株式会社 A&T研究所は「免震・制震」設計を専門とする構造設計事務所です。

TEL. 0285-32-6261

〒323-0811 栃木県小山市犬塚1-8-11

サポート情報SUPPORT

日本の地震環境

■プレート境界地震

 日本は4つのプレートの上にあります。その中のフィリピン海プレートと太平洋プレートがマントルの動きに合わせ陸地に潜り込んでいます。陸のプレートは海溝のプレートに引きずられ圧縮ひずみが溜まります。この蓄積ひずみが限界に達し、一挙に開放(跳ね戻る)される時に、巨大プレート境界地震と津波が発生します。
 一方、陸のプレートの中もブロック化(塊)され、互いにひしめき合って釣り合いを保っています。そのいずれかが支え切れなくなり、突然に大きなずれを生じてエネルギーを解放します。これが、活断層の断層地震です。日本には分かっているだけでも2000個以上の活断層があります。
 ところで、太平洋プレート上にあるハワイ列島は8cm/年で日本に近づいています。いつか、日本とくっ付くことでしょう。

■地震の発生と被害予測

 東日本大震災を引き金に、日本列島は地震の「活動期」に猛進している感があります。最も懸念されるのは「南海トラス地震(M8〜M9、70%程度/30年内)」です。また、南関東地震(M7程度、70%程度/30年内)も要注意地震と言えましょう。
 南海トラス地震では約240万棟(約120兆円)、首都直下地震では約61万棟(約30兆円)の被害が予測されています。
(2014年1月15日、地震調査研究対策推進本部が発表した資料の抜粋、又は当資料に基づき弊社で作成)
 南海トラス地震の被害予測           表 府県別全壊棟数予測(上位5)
 揺れによる全壊  約134万6000棟    愛知県  約24万3000棟
 液状化による全壊   約13万4000棟    静岡県  約21万5000棟
 津波による全壊   約14万6000棟    高知県  約16万7000棟
 急傾斜地倒壊による全壊     約6500棟    三重県 約16万3000棟 
 地震火災による全壊     約175万棟    愛媛県 約11万7000棟

表 首都直下地震の被害予測            表 都県別全壊棟数予測
 揺れによる全壊   約17万5000棟    東京都  約10万5000棟
  液状化による全壊   約2万2000棟    神奈川   約3万7000棟
 津波による全壊      埼玉   約2万1000棟
 急傾斜地倒壊による全壊    約1100棟    千葉   約1万1000棟
  地震火災による全壊   約41万2000棟    茨城     約60棟

最高の耐震技術は「免震」だ!

●耐震・制震・免震の応答性状

 建物はその固有の周期や減衰能力によって、地震に対する応答が決まります。一般の「耐震建物」は、入力地震の約2〜3倍の応答となります。
 そこに人為的に「制震装置」を設置し減衰能力を付与して応答を低減した構造が「制震建物」です。(青の→)しかし、入力値(地震)以下にすることは極めて困難です。
 一方、「免震建物」は、免震装置を介入させることにより、減衰の付与のみならず周期の長周期化を実現させ、応答値を入力値(地震)以下とした耐震技術です。
「免震」こそ、現段階で最高の耐震技術と言えましょう。

●三構造の応答加速度

 在来建物では、地震時の応答は入力の2〜3倍に増幅され、重力加速度Gを超えることもあります。(物が飛ぶ)
 一方、制震建物では応答値を減ずることは出来ますが、入力値以下に低減することは困難です。(高層建物では、入力値以下となる階も生じる)
 免震建物では、殆どの地震において応答を入力値以下に抑えることが出来ると共に、内部の家具の転倒をも生じさせない応答値に低減されます。すなわち、免震構法は「建物」のみならず「内部収容物」の保全を図れる耐震技術と言えます。

免震建物の設計概念

●変形とせん断力(耐力)

 免震構法は、特殊な部位(1階と基礎間など)において、大きな地震に対しある強度で降伏(エネルギ−吸収)する装置を介在させて、上部構造体の応答加速度を低減します。従って、装置の変形は大きくなりますが、周期が伸びて「ゆっくり」とした揺れとなります。
 震度3〜4程度の小さな地震(25〜50gal程度)や風に対しては、従来建物と同様に固定された建物のような挙動を示します。

在来建物の地震後状況

以下の内容は、気象庁の「気象庁震度階級関連解説表」(H21.3.31改定)を元に記載したものです。
表 在来の木造建物(住宅)の状況
震度階級 耐震性が高い  耐震性が低い(昭和56年以前)
 5弱   − 壁などに軽微なひび割れ・亀裂がみられることがある。
 5強  − 壁などにひび割れ・亀裂がみられることがある。 
 6弱 壁などに軽微なひび割れ・亀裂がみられることがある。 壁などにひび割れ・亀裂が多くなる。
壁などに大きなひび割れ・亀裂が入ることがある。
瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがある。  倒れるものもある。
 6強  壁などにひび割れ・亀裂がみられることがある。 壁などに大きなひび割れ・亀裂が入ることが多くなる。
傾くものや、倒れるものが多くなる。
 7 壁などにひび割れ・亀裂が多くなる。
まれに傾くことがある。 
傾くものや、倒れるものがさらに多くなる。
(注)壁は土壁、モルタル仕上げ壁想定
(注)耐震性の高低は、原則、耐震診断により把握することができる
表 鉄筋コンクリート造建物の状況
 震度階級  耐震性が高い  耐震性が低い(昭和56年以前)
 5強  − 壁・梁・柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が入ることがある。
 6弱 壁・梁・柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が入ることがある。 壁・梁・柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が多くなる。
 6強 壁・梁・柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が多くなる。 壁・梁・柱などの部材に、斜めやX状のひび割れ・亀裂がみられることがある。
1階あるいは中間階の柱が崩れ、倒れるものがある。
  7  壁・梁・柱などの部材に、ひび割れ・亀裂がさらに多くなる。
1階あるいは中間階が変形し、まれに傾くことがある。
壁・梁・柱などの部材に、斜めやX状のひび割れ・亀裂が多くなる。 
1階あるいは中間階の柱が崩れ、倒れるものが多くなる。
(注)耐震性の高低は、原則、耐震診断により把握することができる
表 大規模構造物への影響
   構造物への影響 対策
(弊社加筆)
長周期地震動による超高層ビルの揺れ 超高層ビルは固有周期が長いため、固有周期の短い一般の鉄筋コンクリート造建物に比べて地震時に作用する力は相対的に小さくなる性質を持っている。しかし、長周期地震動に対しては、ゆっくりとした揺れが長く続き、揺れが大きくなる場合には、固定の弱いOA機器などが大きく移動し、人も固定しているものにつかまらないと、同じ場所にいられない状況となる可能性がある。 制震構造による応答変位の低減
石油タンクのスロッシング 長周期じしんどうによる石油タンクのスロッシング(タンク内溶液の液面が大きく揺れる現象)が発生し、石油がタンクから溢れ出たり、火災などが発生したるすることがある。 消波装置、スロッシング抑制装置
大規模空間を有する施設の天井等の破損・脱落 体育館、屋内プールなど大規模空間を有する施設では、建物の柱・壁など構造自体に大きな被害を生じない程度の地震でも、天井等が大きく揺れたりして、破損、脱落することがある。 法的基準の改定
天井(振り子)の制震
※規模の大きな地震が発生した場合、長周期の地震波が発生し、震源から離れた遠方まで到達して、平野部では地盤の固有周期に応じて長周期の地震波が増幅され、継続時間も長くなることがある。
表 地盤・傾斜面の状況
 震度階級  地盤の状況  傾斜面等の状況
 5弱
5強
亀裂や液状化が生じることがある。 落石やがけ崩れが発生することがある。 
 6弱 地割れが生じることがある。 がけ崩れや地すべるが発生することがある。
 6強
大きな地割れが生じることがる。 がけ崩れが多発し、大規模な地すべるや山体の崩壊が発生することがある。
(注)亀裂は、規模の小さい地割れの現象
(注)液状化は、地下水位の高い、ゆるい砂地盤で発生する。地面からの泥水の噴出や地盤
   沈下が生じ, 堤防や岸壁の壊れ、下水管・マンホールの浮き上がり、建物の土台の傾
   きや壊れたりする被害が生じる
(注)大規模な地すべりや山体の崩壊などで、天然ダムが形成されたり、土石流化が発生することがある

                                           

バナースペース

株式会社 A&T研究所

〒323-0811
栃木県小山市犬塚1-8-11

TEL 0285-32-6261
FAX 0285-32-6260
(or 0285-24-9031)